http://chikyu-boe.com/mil03 地球防衛堂ミルキー☆ディップ全話紹介

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魔法の少女ミルキー☆ディップ全話一挙紹介

1話 彼女は落第生
地球から数億光年離れた場所にある地球そっくりの星「マジカルスター」この星の住人はみんな「魔法使い」「マジカルハイスクール」に通うミルキー☆ディップは、あまりのやんちゃぶりに、ハイスクール最大の罰則、校則13条罰則13「地球へヒミツ留学」を言い渡された!

2話 お手伝いさんの秘密
地球にたどり着いたミルキーの最初のミッションは「住むところを探すこと」町を彷徨うミルキーの前に「急募!お手伝いさん求む!」の張り紙・・・
こうして彼女は「間近るみ子」と名乗り「アミノ家」の一員となった。
しかし、その夜、「アミノ家」に強盗が入る!凶悪犯人を前に「アミノ家」危機一髪!
ミルキーの魔法少女としての初仕事が始まった!ミルキーは「アミノ家」を救うことができるか?

3話 ミョルニーがついてきた
アミノ家でちょっとした「異変」がおきていた・・・
片付けたはずの部屋が散らかっていたり、おやつが無くなったり・・・
アミノ家のお隣に住む噂好きの「シブタ夫人」はこの町の「幽霊伝説」をジュンと健太に話す。
「幽霊退治隊」を作るアミノ家姉弟にミルキーは困惑しつつ付き合うことに・・・
深夜、「異変」の正体が判明した!
それは、さびしさのあまりミルキーの後を追ってきた「ミョルミー」だったのだ!
ミルキーは二人に「アラビアに住む珍獣」と出任せを言ってパパとママには内緒にして「ミョルミー」を飼おうと提案するのであった。

4話 学校へ忍び込め
ミルキーは、朝から浮かない顔・・・
朝になると、遊び相手のジュンと健太がどこかに行ってしまうのだ。
ママは笑いながら言う「あらやだ!学校に行ってるにきまってるじゃない!」
学校・・・ミルキーはマジカルハイスクールのことを思っていた。
たくさんの友達・・・みんなの笑顔・・・おセンチになるミルキー。
ミルキーは二人が通う夢ヶ丘高校に忍び込む。
初めて現れたミルキーに戸惑う2年B組の生徒たち、ジュンまでが迷惑そうな顔・・・
たまらずミルキーは魔法を使って2年B組の生徒たちの記憶に自分を刷り込ませる。
突然、昔からの友達のように仲良しに振舞うクラスメート・・・
しかしミルキーには良心の呵責が・・・
ミルキーは魔法を解いて、ジュンに忘れ物を届けに来たと嘘をつく・・・
ジュンのクラスメートはそんなミルキーに「友達になろう」と手を差し伸べた。

5話 パパはウソツキ?
パパは悩んでいた。
勤め先の「アッサン自動車」の会議中・・・
つい、モノの弾みで「自分には新しいスタイルのスポーツカーのアイディアがある」と言ってしまったのだ!
モーターショーは来月・・・
営業マンのパパには、無理な話だった。
どんどん元気の無くなるパパ
ミルキーは、マジカルスターで自動車会社を経営するパパ「ダンディー☆ディップ」に相談の手紙を出す。
アミノ家のパパは朝おきて自分の枕元に「設計図」がおいてあることに気付く。
マジカルモータース製のスポーツカー「マジカ50000GT」
斬新なデザインの夢のスポーツカー。パパは小躍りするが、やがて自分のずるさに気付く・・・
会社で本当のことを言って謝ろうと決心するパパ。
設計図を家に置いて会社に向かう。
しかし、奇跡が起きた。このごろ元気が無いパパを心配したパパの上司が家を訪れたのだ。
対応にでたママが設計図を上司に見せる「なんだ!出来てたのか!」喜ぶ上司。
パパが会社に着く。パパは英雄になっていた。

6話 ジュンちゃん恋の病
強盗事件の後処理のためアミノ家を訪れた夢ヶ丘交番の「唸里巡査」にジュンが一目惚れする。
ところが、唸里巡査はミルキーに恋をする。
ジュンは唸里巡査がミルキーにばかり話しかけるのが面白くない。
ジュンは狂言誘拐を計画する・・・

7話 ミョルニー危機一髪
ミルキーのクローゼットを抜け出したミョルニーは、はじめて町に出る。
折りしも町の公民館で講演を終えた「世界的な動物学者ロットン博士」がミョルニーを見つけてしまい、捕獲。母国へ持ち帰ろうする。
テレビのニュースを観たミルキーはびっくり!
東京湾を出港する豪華客船「キャルフォルアビューティー号」を追って、初めて空を飛ぶ!

8話 魔法の星からのプレゼント
ミルキーのパパから小包が届く。
大きな箱の中には「世界観転換スイッチ」と書かれたメカが・・・
ミルキーの留守中、ジュンが「ルミちゃんの故郷が見たいな」とスイッチを押したとたん!マジカルスターに飛ばされてしまった!
マジカルスターの住民ははじめて見る地球人に興味津々。ついつい自分たちの話をしはじめる。
喋りすぎたと悩む「ダンディー☆ディップ」はジュンを眠らせ、そっと、アミノ家のベッドに返した。

9話 マジカルドライブ大作戦
パパが設計(?)した、「アッサン マジカ5000GT」が完成した。
会社からのご褒美としてマジカ5000GTがアミノ家に納車された。さっそくドライブへ・・・
ところが、突然、マジカ5000GTがしゃべり出した!
なんと、アミノ家のマジカは、ミルキーの弟、チェルシー☆ディップが変身していたのだ!

10話 私がお見合い?
チェルシー☆ディップが地球にやってきたのには理由があった。
ダンディー☆ディップがミルキーにお見合い話を持ってきたのだ。見合いの相手はクエスチョン校長のバカ息子「サティスファクション」チェルシーが説得するもミルキーはお見合いを断る。
怒ったクエスチョン校長はヒミツ留学の期間を延ばしてしまった。

11話 花瓶を壊したみょる・・・
アミノ家のみんなとミルキーが映画を観に行っている間、ミョルニーは退屈のあまり部屋を歩きまわっていた。
一瞬の出来事だった。
ミョルニーの尻尾がママの大事にしていた花瓶に触れて棚から落としてしまったのだ!
動揺するミョルニー!ミョルニーは花瓶が壊れる前に時間を戻そうと「局地限定タイムスリップ」をしようと力む.
しかし 力が入りすぎ、アミノ家周辺は「ジュラ期」まで戻ってしまった。
ミョルニーとティラノサウルスの壮絶な戦いが始まる!

12話 彼はインベーダーみょる
先週に引き続き、アミノ家のみんなとミルキーは映画に行っていた。
ミョルニーは、またまたクローゼットから出てきて家の中を徘徊する。
チャイムが鳴った。玄関に向かうミョルニー。そこには全身黒尽くめの男が立っていた。
怪しい男はミョルニーと対峙したまま微動だにしない。
互いに目を逸らせぬまま、ミョルニーと謎の男の壮絶な心理戦が始まる!

13話 銀座でお買い物
働き者のミルキーにママが臨時ボーナス5000円をくれた。
「これで服でも買ってらっしゃいな!」よろこぶミルキー。でも、地球でのお買い物は初めて・・・ジュンに聞いてみると
「おしゃれの発信地は銀座よ!」と教えてくれた。
ドキドキの銀座体験・・・ミルキーは可愛いワンピースを発見!
ところがそれは500000円もする高級品だった!!
どうする?ミルキー!

 

夏休み東宙ちびっこ映画まつり用劇映画
ミルキー☆ディップ「マジカルヒミツレポート」

人気番組「魔法の少女ミルキー☆ディップ」が
スクリーンいっぱいに大アバレ!
故郷マジカルスターでは、地球に留学した
ミルキーのことを心配している人がいっぱい。
そこで、小型スパイ衛星でミルキーの生活を
のぞいて見ることに・・・!

出演/神楽坂彩子・三減亭茎の輔 他
1981年コトブキテレビ・東宙 カラー50分

ミルキーディップ初の劇場版作品
基本的にはTV版初期の作品
1話 彼女は落第生
2話 お手伝いさんの秘密
3話 ミョルニーがついてきた
5話 パパはウソツキ?
6話 ジュンちゃん恋の病
8話 魔法の星からのプレゼント
9話 マジカルドライブ大作戦
以上7本を再編集したものであるが、
マジカルハイスクールの留学担当官「ルックス先生」(三減亭茎の輔)
が、スパイ衛星で覗き見るという構成をとり随所に狂言回し役で登場する。
主題歌も「夢見るミルキーシンフォニックバージョン」に変更されている。
1965年から続いている東宙ちびっこ映画まつりの中でも過去最高の観客動員数を記録した「1981年夏休み」
これまでのヒーローや怪獣ものといった、男児中心の構成から「女児」へのアプローチが成功したこともあり、「ミルキーオリジナル劇場版」制作へのゴーサインが正式に決定された要因のひとつとなった。


14話 夏の怪奇シリーズ「しゃべるフランス人形」
ジュンがバザーで古ぼけたフランス人形を買ってきた。
「フランシーヌ」と名づけられたその人形がやってきた夜からアミノ家では、怪奇現象が起こり始める。
ミルキーはフランシーヌとの精神融合を試みる・・・
ジュンと健太が見守る中、激しい融合の末ミルキーが見たものは・・・フランス革命前夜の一人の少女の悲しい身の上だった。

15話 夏の怪奇シリーズ「呪いの鉛筆」
健太の筆箱に見慣れぬ紫色の鉛筆が入っていた。
小テストにその鉛筆を使ってみると、なんと手が勝手に動いて100点満点!
よろこぶ健太はその鉛筆しか使わなくなる。
見る見る成績が上がる健太を見てママは満足顔。ところが、同時に健太の元気が無くなっていた。
ミルキーはマジカ5000GTに変身したままの弟チェルシーにそのことを相談するとチェルシーは
「一つの正解を書くごとに寿命が1日縮まる呪いの鉛筆」の存在を教えてくれた・・・

16話 夏の怪奇シリーズ「ゾンビおばさん」
通学路の途中にある墓地の前を通るジュンと健太。
不気味な音を聞き付けあるお墓の前に行くとお墓の中からおばさんが出てきた!
果たして、その、おばさんの正体とは?

17話 ママの反乱
アミノ家のパパとママが大喧嘩!翌朝ママがみんなの前で宣言した
「もう、ママは、ママの仕事をしませんっ!」
ミルキー達の必死の説得もむなしく、クローゼットに立てこもるママ。
クローゼットの中で始めて対面するミョルニーとママ!
ママの凄まじい悲鳴に驚いたミョルニーは、思わず巨大化光線を放ってしまう!
ママは身長50mの「巨大ママゴン」に変身。夢ヶ丘町を恐怖のどん底に陥れる。
自衛隊の攻撃命令が下る中、ミルキーは最後の説得に挑む。

18話 大江戸タイムスリップ前編
ミルキーとジュンは夕飯のおつかいの帰り道、濃い霧につつまれた。
気が付くと街の様子が一変している。
そこは、江戸中期、徳川吉宗の時代だった!
奇妙な服装で立ち尽くす二人は異国人と間違われ番屋へしょっぴかれてしまった!
ミルキーとジュンの運命やいかに!

19話 大江戸タイムスリップ後編
二人の奇妙な異国人の噂は江戸城の徳川吉宗の耳に届いた。
異国人に興味を持った吉宗が二人に会う。
ジュンは吉宗の人気が300年後の世の中でも続いているとゴマをするが逆に不審がられ、打ち首を命じられる。
と、そこにやってきた大岡越前・・・よく見るとその顔はアミノ家のパパそっくりだった!

20話 ライバル登場!
健太とミルキーが公園で遊んでいると、居眠り運転のダンプカーが突っ込んできた!
逃げ惑う子供たち!ダンプが子供たちのいるジャングルジムにぶつかる瞬間・・・
ダンプが宙を舞い遠くかなたへと飛んでいった!
「私は魔法を使わなかった・・・」
驚くミルキー・・・ふと、後ろを見ると、一人の美少女が立っていた。
ミルキーのマジカルハイスクール時代のライバル「ベロニカ★プロッブ」だった。
ベロニカは自ら「地球留学」を願い出たのだ。
「なぜ、魔法を使わなかった?」ベロニカはミルキーを責める。
人間の中で自分の正体を隠して生きていくことに限界を感じていたミルキーは一人悩む。
ベロニカは警視庁の超能力警察官として、夢ヶ丘のある港町警察署に着任した。

21話 素敵!宇宙旅行!
ソ連の宇宙船「ナウーカ18号」が月に向けて打ち上げられた。
アミノ家全員がTVに釘付け。
月着陸を見守る中、ミルキーは一人ハラハラしていた。
昨日の夜、寝付けなかったミルキーは、真夜中、家を抜け出して月までひとっとび。「豊かの海」で読書をしていた。寝過ごしたミルキーは、読んでいた本を月に忘れて戻ってきてしまったのだ。
ナウーカが「豊かの海」に着陸する。
トイレに行くフリをして月へ飛ぶミルキー。
間一髪、ナウーカの宇宙飛行士と出会う前に本を取り返したミルキー。
ほっとして居間に戻るとテレビ中継のカメラが月面に立つ少女の姿を捕らえたと大騒ぎになっていた。

22話 ミルキー、ホームランバッター?
後楽園球場、東京ギャラッツ対大阪レオポンズの一戦を観戦中のパパと健太、ジュン、ミルキー。
ミルキーは、3人が熱狂している意味がわからない。
「玉を棒に当ててなにがおもしろいの?」ミルキーはスタンドを抜け出し、球場内を探検し始める。
気が付けばギャラッツのロッカールームに!
余っていたユニフォームに袖をとおした瞬間。
監督が入ってきた!おもわず「昔から友達光線」を出してしまうミルキー。
監督はミルキーを代打に起用する。
9回裏、2アウト、ランナー1、2塁。打席にミルキーが立った!!

23話 ミクロの決死ツアー
親知らずが痛くなったジュンは、機嫌が悪い。
ミルキーは、ジュンが寝ている間にミクロ化。
ジュンの口の中に入って、抜歯を試みる。
ところが、じゅんが大きなあくびをしたため、ミルキーは食道に落下!
はたして、ミルキーは無事、ジュンの体内から脱出できるのか!?



24話 給食ってどんな味?
ジュンと健太が毎日食べている「キューショク」
ミルキーはどんな食べ物か興味津々・・・
毎日「キューショク、キューショク」と呟く日々。
そんな姿を見ていたアミノ家のママは「休職」と勘違いし、必死にミルキーのご機嫌を取り始める。

25話 地下鉄大パニック!
パパの忘れ物を会社に届けるため、営団地下鉄「新宿線」に乗り込んだミルキー。
ところが、ミルキーの乗った地下鉄の制御装置が故障を起こし止らなくなった。
このままでは大惨事になる。
地上では、警視庁の超能力捜査官「ベロニカ★ブロップ」が念力で電車を止めようとするも止まる気配がない。
「電車の中に魔法使いがいる・・・」
恐怖のあまり魔法パワーを全開に放つミルキーの存在が知らず知らずのうちにベロニカの念力を跳ね返していたのだ。
ベロニカは必死にミルキーへ念力メッセージを送り、ミルキーを落ち着かせようと試みる。

26話 ハンバーグなんてこりごり
レストランでハンバーグステーキを食べたミルキー。
あまりの美味しさに、いつまでも食べていたいと願う。
そんな心の叫びが、「実体不変光線」となって体から放射。
食べても食べても減らないハンバーグになってしまった。
「早く食べなさい!」
ママに注意されるが、食事を終わらせることができないミルキーの運命やいかに!

27話 ニューヨークへ行きたいの?
テレビでニューヨーク行きを賭けたクイズ番組をやっていた。
アミノ家のみんなはテレビに噛り付く。
ニューヨークを知らないミルキーは、つまらない。
しかし、出題される問題は百発百中のミルキー。
その時、ミルキーは気付いた。彼女が地球へのヒミツ留学のため予習してきたことが、この地でいうところのいわゆる「雑学」だけだったことを・・・落ち込むミルキー。

28話 魔法有料化法案
マジカルスターの財務大臣「タックス氏」が、全宇宙の「ヒミツ留学生」にお触れを出した。
「今後、他人のために魔法を使う時は、料金を徴収すること!」
逼迫した財政難に陥ったマジカルスターは、その財源確保を、他の星に求めたのだ。
自分の魔法を難易度別に料金設定するミルキー。
しかし、アミノ家のペット「ポチ」が病気になった時、彼女は間違いに気付く。
「そもそも魔法はみんなを幸せにするためのもの・・・」
ミルキーは、お触れをやぶり、無料でポチの病気を直す。
マジカルスターから届いた「マジカル請求書」を破り捨てながら、これからも地球の仲間を愛していくことを決意するミルキーだった。

29話 裏切り者のレッテル
ミルキーとベロニカが偶然、街で出会った。
お互い、相手に一言、言いたかった二人は、話し合おうと近くの喫茶店に向かった。
「魔法を隠して地球人に取り込もうとするミルキー」
「魔法を隠さず、地球で孤独な人生を自ら強いるベロニカ」
互いに「裏切り者」と罵り合う。
コーヒーが来た。
マジカルスターの二人の少女たちは知らなかった。
地球の「コーヒー」が二人の体に「アルコール」と同じ作用を及ぼすことを・・・
泥酔状態の二人は迎えに来たアミノ家のパパとママにおんぶされながら、号泣。
仲直りするのであった。

30話 魔法少女西へ・・・
ミルキーが健太と留守番していると、急な胸騒ぎが・・・
ベロニカでもチェルシーでもミョルニーでもない「マジカルスター」の住民特有の波動。
この地球に「ヒミツ留学生」がもう一人いる?
彼女は健太をだましつつ、和歌山へ飛んだ。
波動を追って、あるミカン農家にたどり着いた。
そこにいたのは、一人の少女だった。

31話 色メガネをかけたら
少女の名は、「ナナミ」
家族のいない彼女は、幼いころの自分の記憶が無いという。
ナナミに恋をした健太には内緒で、ミルキーは彼女の姿を
「マジカルグラス」というマジカスター人を見分ける眼鏡をかけて見つめる。
やはり、ナナミは「マジカルスター」の住民だった。
しかも、彼女は、マジカルスターを追放された前皇帝の孫であることがわかる。
「ある罪」に問われ、流浪の旅に出た前皇帝の家族たち・・・
予想通り和歌山城の近くの地中に隠された宇宙船を発見するミルキーだったが・・・
ミルキーは彼女に真実を告げることなく、健太と和歌山を後にした。

32話 これがシュウトメ?
アミノ家に赤ちゃんがやってきた。ママの妹の1歳になる娘を1日預かったのだ。
なぜか、ミルキーばかりになつく赤ちゃんを見てジュンは面白くない。
赤ちゃんのあやし方が下手だとミルキーに意見するジュン。
そんな様子をみてママが一言「ジュン、お姑さんみたいね!」その言葉に端を発し、ママ、ミルキー、ジュンによる、女の三つ巴の戦いが始まった!

33話 マジカルファッションショー
夢ヶ丘町の一角に突然、超高級なブティックが出来た。
その店のポスターにファッションモデル募集の告知が・・・ママとジュンは、モデルに憧れる。
突然、二人がダイエットを始めたのでパパと健太は心配顔。
野菜サラダばかりのメニューにうんざりなミルキーは、世界観転換スイッチで「パリコレ」の会場に二人を送り込む。突如、ファッションモデルになったママとジュンの運命やいかに!

34話 万引きブギ
超能力捜査官「ベロニカ★ブロップ」が、少年課に配属された。
警視庁は続発する少年少女の「万引き事件」を未然に防ぐため、これから万引きをする子供たちを「予言」し、重点的にマークしようとする計画「積極的万引き撲滅計画」を発動したのだ。
ベロニカが唸里巡査とアミノ家をおとづれる
「ジュン・・・あなた、明日、万引き・・・するわよ」
ベロニカの言葉にショックを受けるジュン。
しかも、大好きな唸里巡査の前で!
ジュンは、泣きながら部屋に閉じ籠もってしまう。
「これで、明日、ジュンは万引きをしない」満足するベロニカに立ちはだかるミルキー。
その顔は怒りに満ち溢れていた。

35話 SLを追いかけた
国鉄中央本線に一日だけ復活した、蒸気機関車「C70」
東京駅に「C70」を見に行こうとしていた健太はうっかり寝坊をしてしまう。
健太は思わずパパの「マジカ5000GT」に乗り込み「C70」を追いかけようと発進させる。
「マジカ5000GT」に変身しているチェルシーは、「無免許運転」が悪いことを知りつつ、健太と友達になりたくて・・・
つい、走り始めてしまった。

36話 クレープの中身
原宿に遊びに行ったジュン・健太・ミルキー。
行列の出来るクレープ店で、もう1時間近く並んでいた。
どうしても食べたいジュンに比べ、健太はうんざり顔。ミルキーにいたってはクレープがなんであるかも解らない。
遂に3人が注文する番になった。
ジュンは念願のメイプルナッツストロベリークレープ、健太はメニューも見ずにチョコレートクレープ
さて、ミルキーは・・・?
200種類のメニューを前に、本格的に悩み始めるミルキー。
後ろの行列は800mを越えてしまった。
ミルキーはお気に入りのクレープを見つけ出すことができるか?

37話 お一人様二つまで
明日はスーパーの特売日。
ママの買いたいものは、総て「お一人様二つまで」
パパもジュンも健太もスーパーには付き合ってくれない。
「あーあ!私が10人いたら、二十個、買えるのにナー」
その、独り言がいけなかった。
翌朝、ママが起きてみるとママが10人になっていた。
悩めるママの為、夜中のうちにミルキーが、ママを魔法で増やしたのだった!

38話 お花屋さんの秘密
街のハズレにある、小さなお花屋さん。
そこには、色とりどりの花が売っているが、どの花も見たことが無い花ばかり・・・。
それもそのはず、花屋の店主は、マジカルスターの宿敵「フラワースター」の特殊工作員「フラーラ」が人間に化けていたのだ。
フラーラは、栽培した宇宙花を地球にばら撒くことで地球人を洗脳。
地球の支配を目論んだのだ。
ミルキーは、その計画を察知。マジカルスターの特殊部隊「マジカルスワット」が夜中のうちにやってきて「フラーラ」は制圧された。

39話 今夜は生中継!ミルキーまつり!
渋谷区宇多川町のコトブキテレビ野外ステージより生放送。(この回は日曜19:00より放送)
前半は生ドラマ「俺、刑事になっちゃった」
パトロール中の唸里巡査の元気が無い。
アミノ家のみんなが理由を問いただすと、青森から母親が上京するという。
彼は、お母さんにあてた手紙に「刑事課に配属され警部になった」とウソを書いてしまったのだ。
アミノ家のみんなは青森のお母さんを傷付けまいと、後輩刑事、婦警に変装。
唸里巡査を「敏腕刑事」に見せるよう苦労する。
そんな中、やってきた肝っ玉かあちゃん。開口一発「で、おまえの嫁さんは誰なんだべ?」
唸里巡査は婚約したとまで言っていたのだ!
ミルキーとジュンは、驚く!
そこへ、何も知らない、となりのお姉さん「鶴来蓉子さん」がやってきた・・・

後半は、ミルキーヒットパレードとファン感謝の集い。
主題歌、挿入歌のメドレーや質問コーナーで盛り上がった。
最後は、コトブキテレビの横にあるホテルエクセレント鳳凰の間から劇場版「ミルキー☆ディップ」の
制作発表会が行われた。

・・・・この翌日、ミルキー☆ディップ役の神楽坂彩子が逮捕される。・・・・

40話 おセンチミョルニー
ある朝、ミョルニーがクローゼットから出てくると、ミルキーの姿がどこにもいない・・・
方々を探したが、ミルキーはどこにもいなかった。
ミョルニーは地球に来てからのことを思い出す・・・
初めて地球に来た日のこと。
変な博士に連れ去られそうになったこと。
ママの大事な花瓶を割ったこと・・・
恐竜と戦ったこと・・・
いつも、最後はミルキーが助けてくれた。
でも、ミョルニーは、薄々気付いていた・・・
もう、ミルキーと会えない事を。
ふと、テーブルの上を見ると手紙が一通、置いてあった。

41話 魔法の掟

手紙の主はマジカルスターのクエスチョン校長。
そこには、「ヒミツ留学終了試験」の内容が書いてあった。
「ミルキー☆ディップ殿、これより、マジカルハイスクールヒミツ留学の最終試験を行う。」
「課題。貴殿の留学先『地球』のどこかにある、卒業証書を1ヶ月以内に探し出すこと、さもなくば、貴殿は二度と故郷の地を踏むことはできない・・・」
「課題を解くカギは、友情との決別・・・」
ミョルニーは、悟った。
ミルキーが、最終試験に挑むため、この街を旅立ったことを・・・

42話 毛糸のマフラー
ミルキーが居なくなったアミノ家は、大騒ぎになっていた。
「ミルキーはきっと、私たちが自由気ままに我がままを言いすぎたから、いなくなったに違いない。」
自分たちを責める、パパ・ママ・ジュン・健太・・・
偶然、アミノ家のみんなが、クエスチョン校長の手紙を見てしまう。
「ルミちゃんが、魔法使い!」
驚愕の事実が今、白日の下に晒された!
マジカ5000GTの設計図が枕元に置かれていたパパ・・・
突然、巨大化したり、自分が10人になったママ・・・
夢の中で魔法の星を旅したジュン・・・
和歌山で、一人、涙していたルミちゃんを不思議そうに見ていた健太・・・
4人が不思議がっていた数々の出来事が、今、一本の線で繋がった!!
ママは泣きながら言う・・・
「ルミちゃんを追い詰めたのは私たちよ・・・」
クリスマスプレゼントにミルキーにあげようとしていた毛糸のマフラーを抱きしめながら、みんなが泣いた。
その時、アミノ家の玄関のドアが、大音響とともに蹴破られた!

43話 アミノ家全滅
突如、アミノ家を襲った、「マジカルスワット」
マジカルスターの存在を知った地球人を「別のなにか」に変身させるため、彼らは、この平凡な一軒家を襲撃したのだ!
「ルミちゃんが!いや!ミルキーがいなくたって、私たちは、戦う!」
勇敢に戦うアミノ家の4人
ところが、努力も空しく・・・
パパは、消しゴムに、
ママは、石鹸に、
ジュンは、鉛筆に、
健太はクリップに・・・
変身させられてしまう。
アミノ家に静寂が戻った時・・・
もう彼らは人間ではなくなっていた。

44話 奇跡のマジカルパワー
中央アフリカ「ガベリア共和国」
灼熱の大地に倒れこみ、石像と化した少女が一人・・・
地球上のどこかにある「卒業証書」を探すミルキーだった。
彼女は、過酷な旅のために、疲労困憊していたのだ・・・
「もう、死んだほうがマシ・・・」
彼女の精神力が限界に達した時・・・
一人の少女が現れた。
和歌山で会った「ナナミ」である。
ナナミは、記憶が戻り、自分がマジカルスター前皇帝の孫「イリュ−ジョニア親王」であることを思い出していた。
イリュージョニアはミルキーのやさしさに触れ、彼女との同化を決意。
姿かたちは変わったが、ミルキーは、復活した!

45話 ミルキー旅に出る
新たな姿になったミルキーは、本格的な旅に出た。
世界各国を訪れるミルキー。しかし「修了証書」はどこにも無い。
そこへクエスチョン校長の手紙が届く。
メッセージは「灯台下暗し」
「雑学」を学んだミルキーは、日本のことわざを覚えていた。
ミルキーは日本へ帰国した。

46話 新しい世界
日本に帰ったミルキーは、アミノ家に戻ろうとしたが「友情との決別」という最終試験の前提は覆せない。ミルキーは夕日ヶ丘のサナダ家のお手伝いさんに雇われる。
サナダ家のパパ、ママ、小学生のアンナとルンナの双子の姉妹は、みんな優しかったが、新たな友情は作れない。
彼女は無口な無愛想な少女を演じながら、一人黙々とサナダ家の皿を洗い続けた。

47話 幻の終了証書
サナダ家のママが、無口なミルキーの心を開こうと、一緒に餃子作りをしようと声をかけた。
ママは、取り留めの無い話をしていたが、120個の餃子を作り終わると突然・・・こういった。
「ルミちゃん・・・終了証書・・・私、見つけたの。だけど、そのまま置いてきちゃった。だって、パパを愛してたから・・・」
サナダ家のママは20年前、「ヒミツ留学」で地球にやってきた、「メラニー☆ポップ」だったのだ。
ママは修了証書を手に入れなかったので、魔法のパワーが消え、二度と故郷に帰れなくなったのだ。「ルミちゃん・・・この星でずっと生きていくという選択もあるわ。」
ミルキーの心は揺れた・・・アミノ家の人々に会いたくなった・・・
でも、今、目の前にいるママは、終了証書のありかを知っている。
悩む、ミルキー。
その時、電話が鳴った。
電話に出たママの顔色が変わった。

48話 スクールバス大爆破(欠番)
アンナとルンナ達が乗った夕日ヶ丘小学校のスクールバスに爆弾を仕掛けたという謎の電話が学校にかかった。爆弾はバスのスピードが時速80キロを下回ると爆発する仕組みになっていた。
10人の子供たちを乗せたスクールバスは青梅街道をノンストップで走り続ける。
ママとミルキーは、ミルキーの魔法ですぐさま現場へ駆けつけたかった。しかし、知らせを聞いたパパが帰ってきてしまう。万事休す。
そこへ、爆音を響かせて一台のスーパーカーがやってきた。
「マジカ5000GT」チェルシー☆ディップだった。
3人を乗せたマジカ5000GTは、猛スピードで、周囲のパトカーを蹴散らしながらスクールバスに近づく。
パパは、スクールバスに飛び乗り、バスの下に潜り込み、起爆装置の解除を試みる。
その時、バスが一瞬、バランスを崩し、パパが振り落とされそうになる。
みんなの見ている前で、魔法は使えない!
たまらず、ミルキーもバスに飛び乗りパパを支える。
その時、スクールバスが宙に浮き始めた。
ママが全身全霊の力を振り絞り「最後のマジカルパワー」を使ったのだ!
爆弾は解除された。
しかし、最後の力を使い果たしたサナダ家のママは、「ルミちゃん・・・修了証書は、あなたが友達と友情を育んだ場所・・・に・・・」と呟いたあと・・・小さな光る石になった。
悲しみに暮れる、アンナとルンナ、パパ、そしてミルキー。

ミルキーは、気付いた・・・「友情を育んだ場所・・・夢ヶ丘公園・・・!」
その時、夢ヶ丘町の方角に巨大な火柱が上がったのが見えた。



【解説】
ミルキー役の神楽坂彩子の逮捕による、主役交代劇。アミノ家キャストの降板。発表直後の映画制作中止。
40話からの「ミルキー☆ディップ」は、苦難の連続の中、「ナナミ役」亀田ちのりのミルキー役抜擢、「サナダ家」の登場と、主要キャストを総入れ替えする異常事態を乗り越え放送が続けられた。クライマックスに向けて予定されていたストーリーは破棄され、タマサカユウキは、過去のフィルムを使った総集編的ストーリー(40話〜42話)を書き上げた後、映画版で準備されたセット、小道具を最大限に活用したストーリーで、物語を再構成した。
49話50話で登場するボブー人は映画版では「マジカルスター」を襲う筈だった。
最終回に向けて、最後の盛り上がりを演出しようとするスタッフを更なる悲劇が襲う。48話の放送中止である。ONAIRの3日前に、千葉県成田市で起こった、極左集団による空港バスジャック事件がドラマのプロットと酷似(犯人は東映映画『新幹線大爆破』を参考にしたと後に供述)していたため、コトブキテレビが放送を見合わせたのだ。(この回は、代替としてハーモニカ戦士スタリオン3総集編を放送)
「野獣交番」「日本列島スピード狂」で代田プロデューサーとタッグを組んだミツハシレーシングチームによる迫力あるカーアクション。ミルキーの修了証書の在り処がわかり、夢ヶ丘に戻る布石となるストーリーと見所満載だった回だけに放送中止は惜しまれた。
結果、49話〜最終話のストーリー展開に視聴者がついていくことができず、視聴率低迷の拍車がかかってしまった。

49話 ミルキー最大の危機(前編)
東京西部「夢ヶ丘町」付近に上がった火柱。その正体は、地中から現れた「巨大怪獣パークラス」の仕業だった。
ほどなく上空に飛来する無数の円盤群。
故郷の星を持たぬ流浪の民「遊星人ボブー」が、地球侵略を開始したのだ!
ミルキーは「マジカルスワット」の出動要請をマジカルサインで故郷に伝える。
しかし、帰ってきた答えは「内政不干渉」
自衛隊が全滅する中、孤立無援のミルキーは、邪悪宇宙人と巨大怪獣に戦いを挑む。
「パークラス」の頭部には見慣れた光景が・・・「夢ヶ丘公園」がそのままの形で載っていた。
ジュンや健太と遊んだ公園・・・友情の証・・・
ミルキーは、怒りのパワーで巨大化する!

50話 ミルキー最大の危機(後編)
満身創痍のミルキー。巨大怪獣と円盤群は彼女に容赦なく襲い掛かる!
ミルキーは激闘の末、力尽きる・・・
その時、奇跡が起こった!
ミルキーの父「ダンディー☆ディップ」と母「シルキー☆ディップ」が駆けつけたのだ!
巨大怪獣と邪悪宇宙人の登場は「最終試験」プログラムの一環としてクエスチョン校長が仕組んだ罠だったのだ。
クエスチョン校長は自分の息子「サティスファクション」がミルキーにフラレたことを根に持ち、ミルキーの試験プログラムを改ざんしたのだ。
クエスチョン校長は「マジカルスワット」に逮捕され、彼の持つ、全てのマジカルパワーで、命を落とした地球人を生き返らせた後、小さな光る石になった。
ミルキーは、最後の力を振り絞り、廃墟と化した夢ヶ丘を元に戻し・・・「アミノ家」に向かった。

51話 チャオ!ミルキー
マジカ5000GTでアミノ家に向かった満身創痍のミルキー。
そこで、彼女が見たものは、消しゴムと石鹸と鉛筆とクリップ。
そして、泣き疲れて寝てしまったミョルニーの姿・・・
涙があふれるミルキー。今までの思い出が走馬灯のように蘇る・・・
傍らに置いてある1枚の紙
「パークラス」の頭から落ちてきた「修了証書」だった。
ミルキーが修了証書を手にすると。
クローゼットが開き、中に置いてあった世界観転換スイッチがONになった。
まばゆい光がクローゼットから発せられ、中に懐かしい故郷「マジカルスター」の光景が広がった。
ミルキーの父「ダンディー☆ディップ」と母「シルキー☆ディップ」が中で手招きをしている。
ミルキーはマジカ5000GTにミョルニーを乗せてクローゼットに押し込む。
「ミルキー!来るんだ!」
クローゼットはカウントダウンを始める!
「私は、友情を忘れない!私は友情を大切にする!」
ミルキーは修了証書を破り捨てる・・・
クローゼットが静かに閉まり・・・静寂が訪れた。
マジカルパワーを失った「ミルキー☆ディップ」は誰もいない部屋で消しゴムと石鹸と鉛筆とクリップをいつまでも抱きしめ続けた・・・。

 

○幻の劇場版ミルキー☆ディップ
マジカルスターファンタジーウォーズ(82年東宙)


【ストーリー】
ミルキーの故郷、「マジカルスター」が邪悪な「遊星人ボブー」に攻撃された!
遊星人ボブーは、故郷の星を持たぬジプシー。
自らの安住の地を求めるためマジカルスターの侵略を開始したのだ!
「マジカルパワー」対「邪悪念力」の戦いは熾烈を極める。
クエスチョン校長は学徒動員のため、宇宙に散らばる「ヒミツ留学生」の帰還命令を出す。
地球に住むミルキー、チェルシー、ミョルニーそしてベロニカにも帰還命令書が届く。
しかし、その命令書には驚くべきことが書かれていた。
「留学先の星の勇者を連れてくるように・・・」
故郷の戦いに地球の人々を巻き込みたくない・・・
ミルキーたちは悩む。
そんな中、ジュンが「命令書」を盗み見てしまう。
深夜、ミルキーたちを迎えに来た宇宙船「ファンジア466号」が夢ヶ丘公園に着陸する。
そこへ現れたのは・・・
ミルキーの親友「ジュン」
チェルシーの相棒「健太」
ミョルニーのライバル「ポチ」
そしてベロニカの同僚、「鐘ヶ淵京子巡査部長」
3人と一匹は、各々の仲間のため、「マジカルスター」の戦いに参戦するという。
「ファンタジア466号」は戦火の地「マジカルスター」に向けて旅立った・・・。

【プロダクションノート】
「ミルキー☆ディップ」映画化の構想は、放送4ヵ月後1981年4月より持ち上がっていた。
「ミルキー現象」とまで云われた、驚異の人気に応える形で、同年7月正式決定。
監督には東宙の若手、浮田さとし(バイバイシーズン、夜明けのシンバル、オレとオマエのエチュード)
を起用。レギュラーキャストの他、ボブーの指揮官役に太田原源之助(大江戸殿様評判記)
鐘ヶ淵京子役にモデル出身の毬島可奈子など、テレビシリーズでは考えられない豪華キャストが集まった。東宙京都撮影所の広大な敷地に「マジカルスター」「ファンタジア466号」「空爆を受ける夢ヶ丘町」等のオープンセットが、横浜撮影所第7スタジオには「ボブー司令室」「マジカルハイスクール」の巨大なセットが組まれた。準備が整い、10月、第39話 「今夜は生中継!ミルキーまつり!」の番組最後に映画化の発表が行われる。しかし、クランクイン直前、神楽坂彩子が逮捕され、映画の企画は幻となった。




○Vシネマ ミルキー♪ディップ「魑魅魍魎」(1989年ランバダビデオ)

【ストーリー】
夢ヶ丘町に高層ビルを作るため、地上げ集団がやってきた。
地上げ屋の嫌がらせは、ミルキーが去ったアミノ家にも容赦なく襲い掛かる。
OLになったジュンは、夜、夢ヶ丘公園で地上げ屋のチンピラに襲われた。
ジュンは警視庁の「犯罪被害者センター」に相談に行くも証拠不十分で警察は動いてくれない。
地上げに対する、民事不介入の壁は厚かった。
落胆するジュン。
そこへ、一人の婦人警官が近づいてくる。
「ジュン・・・。あなたに、復讐のパワーをあげる・・・。」
久しぶりに再会した「ベロニカ★ブロップ」の目が怪しく輝いた。
ジュンの壮絶な復讐が始まる。

【解説】
東映が「魔法少女ちゅうかなぱいぱい」を世に放ち、「実写版魔法少女」が久々にブラウン管に登場した1989年。「特撮マニア」の間で、「ミルキー☆ディップ」の再評価の動きは少なからずあった。
しかし、コトブキテレビ、東宙が、作品を封印している以上、ソフト化の道は望めない。
マニアは、わずかに残されたスチール写真と、放送時の記憶のみで「ミルキー」の想い出を語る他なかった。
そんな、状況下の中、突如ビデオリリースされたのが「ミルキー♪ディップ魑魅魍魎」である。
制作は「ランバダビデオ」業界に突如あらわれたVシネマ(※)独立レーベル。バブル期、金の先物取引で巨額の富を得た「クニハラエンタープライズ」が映像産業に乗り出す為に設立した会社である。
「ランバダビデオ」は、豊富な資金をバックに、ハリウッドスターを招聘してビデオスルー作品を制作したり、「問題のある」任侠映画のスターたちを総出演させたりと、何かと世間を騒がせる作品をリリースし続けていた。
「ミルキー☆ディップ」に目をつけたランバダビデオだったが、当然、コトブキテレビも東宙も許可を出さない。ランバダビデオは、掟破りの策にでる。商標登録されている「ミルキー☆ディップ」の「☆」を
「♪」に変えたのだ。監督・脚本はスプラッタ映画出身のドミンゴ富嶽。「タマサカユウキ」が作り上げたファンタジックな世界は、残酷描写のちりばめられた陰惨なものになった。
さらに、放送当時のキャストは出演を拒み、結果、本作に出演しているのは、事務所の移籍問題で露出が減っていたジュン役の咲田めばえ、前年、ヘアヌードを発表したベロニカ役の門渡レイの二名だけだった。当然、ミルキー役に引退した「神楽坂彩子」東宙芸能所属の「亀田ちのり」は起用できず、オーデションで選ばれた神楽坂彩子のそっくりさん「道玄坂彩子」が起用されたが、演技経験皆無の道玄坂は、ほとんど無言、棒立ち状態で、結果、作品の質を落とす結果となった。
「ランバダビデオ」はバブルが崩壊した1991年親会社の倒産と共に活動を停止。
本作も「幻の作品」となってしまった。
※Vシネマという言葉自体は東映の登録商標(登録番号 第2361224号)

 

○海外における「ミルキー☆ディップ」
コトブキテレビジョン日曜朝9:00枠の子供番組は、コトブキの海外ネットワーク協力部を窓口に第一作の「オイラはジャングルヒーロー」(75)から海外マーケットへの売込みが行われていた。
「ミルキー☆ディップ」も例外ではなく
アメリカ 「ACTV」
フランス 「TP4」
イタリア 「テレミラノ」
台湾   「台北電視台公司」
タイ   「チャンネル42」
等において81年4月から放送された。
このうち、アメリカとフランスでは吹き替え版が現地で制作されている。
特に「かわいい東京の魔女」というタイトルで放送されていたフランスではミルキー役のアフレコを担当したのがデビュー当時のソフィーマルソーだったこともあり、現在でも、人気は根強い。
アメリカのキッズチャンネル「ACTV」では、主題歌「夢見るミルキー」の英語版を当時、ブレイク前のマドンナが参加していた「Breakfast Club」が唄っていたという噂がある。



 

 
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