http://chikyu-boe.com/maniac22 地球防衛堂マニアック映画祭スペースヌーササ

スペースヌーササ
(邦題:ウナーウォーズ銀河漁業権争奪戦)

2011年
ポラタヤ作品


ポラタヤのダイナマイト漁、勝つか? 宇宙漁協のトロール漁、勝つか?
今、天の川は巨大な戦場と化す。
ポラタヤ宇宙時代の幕開け。
総制作費100億ペナ!
ポラウッドの総力を結集したSF娯楽超大作が
ここに完成!
国民よ最新未来ウナギ漁をしかと見よ!

 

 

【あらすじ】


西暦2373年。
人類は本格的な宇宙移民時代を迎えていた。
宙空国家『ネオポラタヤ王国』は天の川宙域に生息する
宇宙ウナギ(スペースヌーササ)漁によって繁栄を極めていた。
『アンデラ・ポヤ・シャッターナ』はネオポラタヤで一番のスペースフィッシャーマン。
相棒は宇宙猿『チャムチャム・キャッキャー』
一人と一匹は今日も光速宇宙漁船『100年のあゆ号』に乗り込み、ウナギ漁に勤しんでいた。
シャッターナは『100年のあゆ号』の行く手に大破したスペースクルーザーを発見する。
船内にはネオポラタヤの美しき王女『パラノラ13世』が倒れていた。
シャッターナの人工呼吸によって息を吹き返した王女。
見つめ合う二人はたちまち恋に落ちる。
王女はネオポラタヤ王と喧嘩をして家出してきたのだという。
宇宙空間を放浪中、とてつもなく巨大な荒くれ宇宙ウナギと接触してしまったのだ。
伝説の巨大ウナギは存在した!
色めき立つシャッターナ!
彼は王女に巨大ウナギを捕まえたら結婚して欲しいとプロポーズをする。
身分の違いに苦悩する王女。
その時、『100年のあゆ号』の前に巨大宇宙船が現れた。
それは巨大宙空国家『ジャパニスタン』の『宇宙漁協』が誇るトロール艦『ヨナガマル』だった!
宇宙漁協もまた巨大ウナギを狙っていたのだ!
伝説の巨大ウナギを我が手におさめるため
王女への愛を貫くため
宇宙の平和のため
シャッターナは宇宙漁協に戦いを挑む。
かくして、ここに壮絶な『宇宙漁業権争奪戦』の幕が切って落とされた!



【解説】


ポラタヤ映画界(ポラウッド)の鬼才『ヒッポ・メッカライ監督』の最新作。
かの地の映画にはいわゆる『ウナギもの』というジャンルがある。
母なる清流『ペンポイ川』の特産物である『ポラタヤメクラウナギ』
『元』の襲来を名将ババミヌーンがウナギの力で撃退したという歴史的エピソード以来ポラタヤの国民は『ウナギ』に対して
食料以上の愛着を感じているようだ。
太平洋戦争中に日本の映画会社が制作した『第698連隊のうなぎすくい』に端を発するウナギムービーの最高峰といわれたのが
メッカライ監督が制作したホラーサスペンスモンスタームービー『ヌーササ〜ペンポイ川の悪魔〜』(07)
興行収入200億ペナ(日本円換算不明)の大ヒット作となった。
前作の成功に気をよくしたメッカライ監督が次なるウナギムービーの題材に選んだのは意外にも18世紀中期に書かれたポラタヤ
文学の古典『ワーナペンポイウアーニチッパドン』(日本語題:ペンポイ川なら上流の方が良い)だった。
ウナギ漁に勤しむ純朴な漁師が国王の娘と禁断の愛に落ちるポラタヤ人なら誰もが知っている名作である。
当初、監督は18世紀のポラタヤを舞台にした時代劇として順調に制作準備を進めていたのだがここで思わぬ横槍が入る。
ポラタヤの観光大使として世界各国を歴訪していたポラタヤ第四副大臣『ナッパリア・ハッポナーヤ』が帰国するやいなや監督
に「宇宙を舞台にしたSF超大作」の制作を命じたのである。
ハッポナーヤ副大臣がなぜ、そのような命令をしたのか?
噂では日本かオーストラリアを訪問した際に接待の席で「副大臣はハリウッドのSF映画の主人公に似ている」と言われたらしい
のである。
事実、彼は本作において自ら主人公を演じている。
こうしてポラタヤの文芸大作は未来の宇宙を舞台にしたSF大作に変貌した。
(ちなみに本作完成前に報道されたタイトルは『地球でも宇宙でも上流の方が良い』だった)
本作はポラタヤ初のスペースオペラということで、ヒッポ監督の苦労が随所に見受けられるが逆に見どころでもある。
ストーリー中盤、主人公二人が舞う伝統舞踊ポーラチャナリンの新作『結婚するしないの話』は、無重力の中という
設定であったためにスローモーションによって表現されているが通常速度の1/20の超スロー描写は観ていて飽きる。
せっかく主演にポーラ・チャナリンの踊り手としても有名な美人女優『シンディー・メンサナ』を起用したにもかかわらず
観客からは「彼女は溺れているのか?」というヒソヒソ声も・・・。
さらに主人公の相棒が猿であったり、クライマックスで宿敵『ヨナガマル』の漁労長が主人公に「自分はお前の父親だ」と
告白したり、意味なく『100年のあゆ号』が側溝みたいなところを低空で飛んだりと明らかに『ス○ー○ォーズ』から
拝借したのでは?と疑わしき描写が散見されるが、メッカライ監督曰く「うちのスタッフはス○ー○ォーズを見たことがない」
とのこと。
どこの国でも監督が言うことは同じなのである。






 

 

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